災害などで支払いができなくなったら?
Q.現在自宅を住宅ローンを組んで購入し、月々の返済をしています。
先日自宅周辺のハザードマップを自治体から受け取ったのですが、私の自宅が建っている周辺地域はどうも地盤が弱く、津波などが起きた場合には水没をしてしまう可能性が高いようです。
幸い住み始めてからこれまで地震などで住宅に被害が出てしまったことはありませんが、今後もしかしたらそうした大災害に巻き込まれることがないとも限りません。
そこで質問なのですが、もしローンで購入した自宅が自然災害など自分の責任ではないことで喪失してしまった場合には、ローンはどのような扱いになるのでしょうか?
仮に自宅がなくなっても支払いが続くということなら、その救済措置というものは全くないのでしょうか?
A.自然災害などで被災をしてしまった場合には、専門の窓口が設置されることがほとんどです。
自然災害による被害の場合には、基本的にはそれを理由としてローンの返済がなくなるということはありません。
ですが、被災をしてしまった人の場合自宅がなくなったばかりでなくそもそもの生活の基板をまるごと損なってしまうケースも多いことから、大手金融機関などでは独自の救済措置をもうけていることもよくあります。
例えば、三井住友銀行においては「自然災害時返済一部免除特約付き住宅ローン」として、地震などの自然災害が起きて自宅がなくなってしまった場合に、その被害状況に応じて最長24ヶ月の返済金額を猶予するという特約がついているものが販売されるようになっています。
また、住宅ローン以外でも大手信販系金融機関のセゾングループでは、災害によるクレジットカードの紛失や支払い状況の確認については独自の受付窓口を用意して、専門のオペレーターが対応にあたるように体勢が整えられています。
他にもどのようなローン形式でも、大災害による被災が影響しているという場合には何らかの執行猶予が受けることができるようになっているので、自分が被災前に契約しておいたローン先について細かく連絡を入れていくようにしましょう。
ただしそこで注意をしておきたいのが、そうした被災による執行猶予をお願いするときの電話口での対応です。
確かに自分の責任ではない自然災害による支払い不能ではありますが、だからといって立場的に被災者が絶対的に強くなるわけではないのです。
支払いはできなくなってしまったけれども、必ず何らかの方法で返すという誠意を見せなければ適切な対応はとってもらえないかもしれません。